6番+6番(seis+seis)

ELフランクフルト戦とセトゥーバル戦をTV観戦したので、気づいたことを備忘録的に記しておきます。

ブルーノ・ラージュ監督の代名詞とも言える4-4-2のシステム。そのシステムで中盤センターの2枚をポルトガルでは6番、8番と呼びます。6番が最終ラインの前をプロテクトしたり、CBの下に落ちるような泥臭い、目立たない仕事を行い、8番は中盤と前線を繋ぐリンクマンであり、やや前目のポジションを取るのが定石です。

新監督になってからはジェドソンを押し退けガブリエルが8番としてブレイクし、激戦区の6番ではサマリス、フェイサ、フロレンティーノが熾烈に争うものと私は予想していました。大方の予想も同じだったことでしょう。

ただ、ガブリエルの負傷離脱で再度8番問題が再浮上しました。

結果から言えば、サマリスを一列上げ8番気味に、フロレンティーノorフェイサを6番で起用することになりました。

ベンフィカ加入前は「ギリシャのシャビ」というあだ名を持っていたものの、ポルトガルに来てからはほぼ、6番一筋のサマリスが今は守備は勿論のこと、定期的に試合に出場し、監督の信頼を勝ち取ったことでメンタルも安定し、攻撃面でも思いがけない良さを見せています。

ではなぜ6番+6番が成り立つのでしょうか?ここからが本題。

①つ目の理由は高い位置でのボール奪取。両CBのルーベン・ディアスの積極的な持ち上がりと、相方フェロの左右両足から放たれるロングボール、グリマルドのオーバーラップがビルドアップの中心であり、サマリスとフロレンティーノはそれほど下がることはありません。2トップと両サイドにボールが入る頃には既に敵陣に22番(サマリス)と61番(フロレンティーノ)がどっしりと待ち構えています。

ジョアン・フェリックス、セフェロヴィッチ、ラファ、ピッツィと近い距離でパスを交換しながらバランスをとり、味方がボールロストをした際、相手がカウンターを仕掛けようとする時にはすでに2人の狩人がボールを獰猛に狩りに行っているのです。

フロレンティーノは平然と長い足で、サマリスは激しいプレッシングでピンチを摘みとり一気にベンフィカはショートカウンターに持ち込みます。ボール奪取から得点に繋がるシーンはこの高い位置でのプレッシングが要因だと言っても過言ではないでしょう。セトゥーバル戦のジョアン・フェリックスのゴールもフロレンティーノのボール奪取が起点でした。またファールで警告を受けることの多いサマリスの立ち位置がこれまでと比べて高いこともあり、カードをもらうことも減った気がします。

フロレンティーノ

②前線の4枚に自由を。セフェロヴィッチを頂点にセフェ+3枚のフリーマン(フェリックス、ラファ、ピッツィ)が得点、チャンスの大半を生み出すベンフィカ。セフェロヴィッチを除けば、身体的には決して恵まれておりません。またサイドを上下するタイプではないのも確か。守備そのものも決して上手い訳ではありません。引いて守れば綻びも出るでしょうが、攻撃陣が高い位置で近いポジションを取っているので、すぐにプレスをかけ6番の2人と挟みこみボールをリサイクル出来るようになりました。守備陣が整う前にハーフスペースの攻略に長けたピッツィ、ラファ、フェリックスにボールが渡れば確実にシュートまで持っていけます。また常に裏を狙っているセフェに入れてしまうことも可能です。

今のベンフィカのラインナップに非常に合った合理的な戦いかたが出来ているのは2枚の6番の防波堤が高い位置に築けているとも言えるでしょう。

ただ、ドブレピボーテ的な戦い方に弱点が無いかと言えばもちろんあります。警告などでサマリスが出られない場合にはどうするか?→ジェドソンだと完全に8番で縦関係になる。クロヴィノヴィッチは?→左MFとして監督は考えている。ターラブト→お門違い。フロレンティーノとフェイサでプレス機能をさらに強化するのも面白いかと思ったり。

長くなりましたが、ベンフィカの6番についての考察でした。

E PLURIBUS UNUM

BENFICA SEMPRE

RUMO AO 37

JUMPEI FUJITA


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)